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【危険】アンケートで『評価』を取る時の要注意事項

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こんにちは!
マーケティングリサーチコンサルタントの渡邉俊です。

今日はアンケート調査によって何かしらの『評価』を行う場合の注意事項についてお話しします。
お客様が商品を購入した後の満足度評価や、初めて目にした商品の魅力度など、アンケートを『評価』に使うケースは多々あります。

結構手軽にできるのですが、その分注意しなければならないこともあるのです。

 

【読み物】アメリカで行ったスポーツカーの購入満足度調査

まずは僕のサラリーマン時代の経験についてお話しします。
リラックスした状態で、是非読んでください。

評判は上々なのに満足度調査の結果がイマイチ?

僕は以前、自動車メーカーでマーケティングリサーチの仕事をしていました。
これは今から15年ほど前、アメリカ市場のリサーチを担当していた時の話です。

当時、アメリカで自社が販売していたあるスポーツカーについて『購入したお客様の満足度調査』を担当していました。

そのスポーツカーの名前を出すことは控えますが、日本人ならばもちろん、アメリカでも知らない人はいないくらい世界的に超人気のあるクルマです。

調査はそのスポーツカーを買って6カ月経った人を対象にアンケート調査を行いました。
ただ、超人気のスポーツカーなのですから、当然お客様の満足度も高いはず・・・と当初は軽い気持ちだった訳です。

しかし調査を実施していざ分析してみると・・・

結果が良くない。

アメリカ全土から500人くらいをサンプリングして回答いただいたのですが、満足度はイマイチ。
中には最低のスコアを付けている回答者もチラホラいました。

しかしこのクルマについて大きなクレームをもらった事はこれまで一度もありません。
雑誌や自動車評論家からもかなり高く評価してもらっています。

・・・なのに、ナゼ??

理由が分からないので、とりあえずデータを上司に見せて相談しました。

その結果、
『最低評価をしている回答者に実際に会って理由を聴いてみよう』
という事になったのです。

早速、最低評価をしている人に連絡し、5人と会うアポイントメントを取りました。

そして1週間後、僕はそのうちの1人が住むロサンゼルスへと向かったのです。

最低スコアを付けたオーナーに直撃!!

ロサンゼルスへと向かう飛行機の中。
僕は段々と怖くなってきました。

だって向こうは自分の買ったクルマに最低の評価をしているお客様です。
かなり怒っていることは容易に想像できます。

しかも相手は、おそらく自分より体の大きいであろうアメリカ人。
会った瞬間にボコボコに殴られるんじゃないかと・・・

でももう後戻りはできません。
機内では得意な訳でもない英語でどうやって謝るかを必死で考え、練習していました。。

 

現地時間の土曜日の午前中にロサンゼルスへ無事到着。
すぐにレンタカーを借り、そのままそのお客様の自宅の住所へと向かいました。

その方の家は空港からクルマでちょうど1時間くらいの所にあります。
その住所の家に着くと、広い庭の片隅に5~6台のクルマが置けるであろうガレージがありました。
(シャッターが閉まっていたので、中まで確認はできませんでしたが)

レンタカーを降り、かなりドキドキしながらも家のドアをノック。
下を向いて待っているとしばらくして足音が聞こえ、ドアが開きます。

おそるおそる上を向くと・・・

 

そこには目をキラキラさせた、僕と同い年くらいの青年が立っていました。

そして僕から会社名と名前を告げると、

『遠い所よく来たね!! どうぞこちらに!!』

と、びっくりするくらいのハイテンションで出迎えてくれました。

 

・・・あれ???

 

何だか拍子抜けした感じで家に入ると、

『わざわざ日本から来てくれて本当にありがとう!』
『あのクルマのパフォーマンスはもう最高だよ!』
『これまで何十台と乗ってきたけど、あれが一番のお気に入りさ!』

と、これぞマシンガントークという感じで褒めまくってきました。

そしてコーヒーとお菓子をいただき、ガレージに連れてってもらうと、中にはうちのクルマのほかに、ポルシェやBMWなどが5台ほど並んでいました。

彼はいわゆる典型的な『クルママニア』だったのです。

そして僕から、アンケートでなぜ最低評価にしたのかを尋ねると、

『あ、それはね。いくつかこのクルマについて提案したいことがあるんだよ』
『このブレーキの構造だけどこうすればもっとクールになるぜ!』
『ボディの形状もこうすればもっと空気抵抗が少なくなるよ!』
『シャシーの構造ももっとこうすればベストだな!』

と、口から出てくるのはマニアックな言葉ばかり。

そして最後に、

『じゃあ、クルマに対して何も不満はないの?』
と聞くと、

『あるわけないさ!!素晴らしいクルマを作ってくれて本当にありがとう!でも俺の提案をこのクルマに取り入れてくれればもっと良くなるぜ!』

と、終始感謝されっぱなしで僕は彼の家をあとにしました。。

 

ちなみに他にも低い評価を付けた方を4名訪問しましたが、話した内容はほぼ一緒です。
どなたも最高のおもてなしで私を出迎えてくれ、そして本当にマニアックな開発提案をいくつもいただきました・・・

でも怒られた訳ではないので、なんだか少しホッとして僕のアメリカ出張は終わったのです。

5人とも、絵に描いたようなクルママニア(オタク)。
そして購入したクルマに対して重大な不満を持っている訳ではない模様。

しかし、マニアとして

『このままでも良いけど、こうすればこのクルマはもっと良くなるのに!!』
『俺ならば、もっとすごいクルマを作る事ができるぜ!』

という『自己承認欲求』が強すぎ、その気持ちが勝ってアンケートでは最低評価をつけてしまった訳です。

アンケートの回答と事実の間にある『温度差』

という、僕の昔の思い出です。

『スポーツカー』という市場は自動車業界の中でも特殊で、他のカテゴリーと比べてこういったマニアの方が多いです。

ただ、なぜこの話を出したかというと、このようにアンケート結果から得られるお客様の温度実際のお客様の温度には時折『温度差』があるものなのです。

今回のように、アンケートではかなり怒っている雰囲気なのに実際はそうでもなかったというのはよくある事ですし、逆に良い評価をしているのに話をすると実際は何か不満を持っていることもあります。

特にアンケート調査で満足度や魅力度など何らかの評価をしてもらう時は、この温度差の可能性を頭に入れておくことが必要です。

数字だけで『評価』を決める事の危険

もちろん、アンケートという手法を否定するつもりはありません。

このように購入した商品の満足度や魅力度を調査で測ってスコア化し、他の商品と比較するのであればアンケートという手法がベストですが、調査から出てきた数値をそのまま鵜呑みにするのはちょっと危険です。

上記のようにこちらの想定範囲外で自分の満足/不満足度合を判定する人もいれば、反対に『特に大きな不具合なく運転できればOK』という考えの人もいます。
一言で満足度調査と言っても、何を基準にして、どんな尺度で自分の満足度合いを決めるのかが回答者によって違うのです。

※アンケート調査の注意事項や一般の方が持っている誤解については以下の無料メール講座でも解説しています。
無料ですので、是非一度ご確認ください。

実際に回答者に会ってみることの大切さ

商品満足度など『回答者の気持ち』をアンケートで調査して数値化する場合、回答者全員じゃなくてもよいので、可能であれば実際に会ってみる事をお勧めします。

●どんな基準で満足度を評価したのか
●その回答者がその点数を付けたのはどのような根拠なのか。
●どうなれば、この人たちの満足度を上げる事ができるのか。

上記のような事はアンケートの中で聴き込む事も可能ですが、文章で表現するのは回答者側にかなり負担をかけます。
実際にお会いして口頭で聴き、きちんと気持ちを汲み取るという事がマーケティングの基本です。

回答者の『気持ち』ではなく『行動意向』を聴く

また近年、アンケート(定量)調査で購入商品の評価をしてもらう場合は、「満足」とか「魅力」といったお客様の気持ちをダイレクトに聴くのではなく、お客様の『行動意向』を聴いた方がより本音を得やすいと言われています。

具体的には、

『今回購入された商品について、あなたはどの程度満足していますか?』

とダイレクトに満足度合を聴くではなく、

『今回購入された商品について、あなたは今後も購入していきたいと思いますか?』(再購入意向)
『今回購入された商品について、あなたは友人・知人に勧めたいと思いますか?』(推奨意向)

という質問です。

自分の気持ちに点数を付けるのって結構難しいです。
それよりも『この商品について次に何か行動したいか?』と聞いた方が、回答者にとっては具体的にイメージができて答えやすいのです。

※ちなみに推奨意向についてはこちらもご参考にしてください!

 

 

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