AIの進化でマーケティングリサーチは要らなくなる!?

20yrs

こんにちは。
マーケティングリサーチアドバイザーの渡邉俊です。

さて、今日はAI(人工知能)についてお話ししたいと思います。
但し話すのはAIの技術の事ではありません。(専門外なのでこれっぽっちも分かりません(笑))

お話ししたいのはAI技術が今後進化していく事により、マーケティングリサーチは要らなくなるか?という事です。

【結論】AIの進化によってリサーチは・・・

これについてはリサーチ業界内で、僕よりもはるかに偉い人達が様々な見解を発表しています。
ただ、僕の意見を述べさせてもらうと、

いつかはマーケティングリサーチも人の手からAIに代わり、人間の仕事ではなくなると思います。
リサーチ業界にいる人間としては悲しい話ですけどね。

では、それがいつなのか?・・・と言われると、AIの知識に疎い僕には想像できないのですが、
これがAIでできるようになったらリサーチは人間の仕事ではなくなるという条件みたいなものはあります。

順を追って説明していきますね。

 

今後10、20年でなくなる職業はたくさんある

職を奪われるという恐怖本能

そもそも何年も前から、『AIやロボット技術、IoTなどの進化によってあなたの職は奪われるかもしれない!』なんて記事がマスコミなどで取り上げられています。

以前「FACTFULNESS」という本をこのブログで紹介した際、人間には『恐怖本能』という本能があるとお話ししました。
本当は特に危険でもないのに恐ろしいと考えてしまう思い込みですね。

※詳しい事はこちらのブログに載っています!

ですから、あなたの職業は10年後無くなっているかも!?なんて記事があったらアタフタしてしまう方がたくさんいます。

ではどんな職業が無くなってしまうのか?というのが気になるところですが、ここでは敢えて書きません。
対象としている職業は記事によって微妙に違いますし、どの記事が当たっているのかなんて僕にも分かりませんから。

無くなる職業は確実にある

ただ1つ言えるのは、『技術の進歩によって今後無くなる職業は確実にたくさんある』という事です。
どの業界も人材不足なのは明らかですから、なるべく人の手でやっていることを『人以外』の何かに任せようという動きが既に活発になっています。

ロボット技術が発達すれば単純作業の仕事は全てロボットがやってくれるようになるでしょうし、自動運転などが本格化すればタクシーやトラックの運転手などの需要も将来的には減ってくるでしょう。

ただ、だからといって『自分の職が無くなる事を阻止しよう!』といっても難しいです。
ダーウィンの進化論と同じで、その時代の状況や環境によって人間がやるべき事も進化(変化)していく必要があると僕は思います。

 

例えば100年くらい前、映画業界には『活動弁士(または活弁士)』という職業がありました。
昔の映画は無声映画なので、口頭でセリフや背景解説を行う役割が必要だったのです。

それが活動弁士です。

もちろん棒読みで説明すれば良い訳ではなく、観客を映画に引き込むような高度な「しゃべり」の技術が必要でした。

しかし1930年代頃、トーキー(音声が入る映画)が主流になってくると活動弁士は不要になってきます。
今でも無声映画を流している映画館は極わずかですが残っているので、活動弁士がゼロではありません。
でも基本的には映画技術の進化によって無くなってしまった職業です。

 

AIでこれができればリサーチなんて必要ないかも

ちょっと話が脱線してしまいましたが、要するに今後無くなっていく職業は必ず存在します。
では『マーケティングリサーチ』という職業は今後どうなっていくかと言うと、冒頭に申し上げた通り他の職業と同様に、

『そりゃいつか無くなるでしょ』

と思うのです。

インターネットが出現した事でWeb上でのアンケートやインタビューが可能になった事により、この20年くらいで調査に対する人間の負担はかなり軽減しました。
そして今後AIが発達していけば、さらに人間が行う領域は減っていくだろうと容易に想像できる訳です。

ですが、リサーチという仕事が完全に人の手から離れるには1つ条件があると思います。
それは、『AIでインサイト探索できるようになったら』ということです。

インサイトとは何かというと、『ここをくすぐられたら購入したくなってしまう顧客の心のボタン』の事を指します。
言い換えれば、顧客のどのような深層心理を突けば商品を購入してくれるか?という事ですね。

※インサイトについては以下のブログで詳しく書いてます!

極端な話をすると、マーケティングリサーチャーというのはただアンケートやインタビューを行うだけでなく、それらから得たデータを基に『インサイト』を発掘する事こそが腕の見せ所です。

インサイトは深層心理なので、お客さん自身に直接聞いても分かりません。
かつ『正しいインサイトの発掘の仕方』なんてものもないので、リサーチャーのセンスと経験が頼りの作業になっているのです。

従いまして、このインサイト発掘がAIでできるようになるのであれば、リサーチャーという職業は必要なくなると言っても過言ではありません。
あとは、それを基にマーケティング戦略を作ればいいだけの話ですから。

AIがインサイトを発掘できるようになるまであと何年かかるのかは僕自身には分かりません。
10年後かもしれませんし、100年後かもしれません。

ただAIのど素人である僕が言うのも何ですが、現時点でインサイトの発掘の仕方が定形化されていない訳ですから、すぐにAIができるようなモノではないような気はしています。

そう考えると、少なくともあと10~15年くらいは人間の手できちんとリサーチを行いインサイトを探す必要があるのではないでしょうか。

 

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