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マーケティング提案を”確実”に承認させるプレゼンテーション技術

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こんにちは。
マーケティングリサーチコンサルタントの渡邉俊です。

今回のテーマはプレゼンテーションです。
マーケティングの仕事をしていれば絶対に必要なスキルですよね。
リサーチの結果を関係部署に説明する、上司や役員に対して戦略提案を行う、決裁責任者に予算の承認をもらう、関係企業に協力のお願いをする・・・などなど、プレゼンの機会は星の数ほどあります。

しかし素晴らしいマーケティング戦略を考えたとしても、プレゼンがグダグダだったら採用されるべきものも採用してくれません。
プレゼンテーションスキルはマーケティング担当者にとって切っても切り離せないものなのです。

プレゼンはある程度『慣れ』でカバーできますので、場数を踏むことは重要です。
僕自身も新入社員当初は苦手でしたけど、20年以上こんな仕事をしているとそんな意識もどこかいってしまいました。
しかし単純に慣れだけではなく、成功させる為に必要な技術もあります。今回はそれを紹介したいと思っております。

プレゼンは苦手!!という方は是非読んで下さい。

プレゼンテーションの心構え

プレゼンの場は『説得』の場

まず最初にプレゼンテーションの心構えから。
マーケティングにおけるプレゼンテーションとは『誰かを説得して行動を促す場』に他なりません。

上司や役員を説得して、提案した戦略を採用してもらい会社全体に指示を出すよう促す。
決裁責任者を説得して、必要な予算を承認するよう促す。
関係企業の代表者を説得して、戦略実行に必要なリソースを提供するよう促す。

プレゼンをやったのに誰も行動してくれなかったとしたら、それは失敗です。
必ず『説得して行動してもらうぞ!』という意識を持ちましょう。

この意識があるかないかがプレゼンの質の半分を決めます。

ターゲットを1人決める

そしてプレゼンテーションを行う前に決めておかなければいけないのは、当日誰をターゲットにしてしゃべるか?です。
その為、必ず事前に誰が聴きに来るのかを確認することは超重要事項です。
僕もプレゼンを行う前には参加される方のお名前とその人の職位や肩書を必ず確認します。

ほとんどの場合、そのプレゼンテーションを聞きに来る人の中で最上位の方をターゲットにすればよいと考えて構いません。
社長が出席するのであればその社長がターゲットになるでしょうし、予算承認をもらうのであれば決裁責任部署の部長になるかと思います。

そのプレゼンに何人参加して聴きに来ようとも、ターゲットは1人に絞って構いません。
そのターゲットの心に刺さるプレゼンテーションを行えば、他の人が自分のプレゼンをどう思おうが提案は通ります。

その会議室の中にはたくさん人がいるかもしれませんが、正直全員が納得するプレゼンをするのはほとんど不可能です。
人間、性格や立場によって考える事が違いますからね。
その為、一番権限を持っている人を説得するというスタンスで良いのです。

ターゲットの思考や性格を把握する

そしてできれば事前にターゲットはどんな性格なのか、どんな思考パターンを持っているのかは把握しておきましょう。
それに合わせてしゃべる内容を微調整する訳です。

昔僕が務めていた会社で、『これは良い!』と思った事はすぐに取り掛からないと気が済まないという役員がいました。
面白い提案をしても準備を始めるまでに1~2週間かかってしまうと機嫌を損ねるのです。スピード感のある提案であれば多少内容に懸念点があっても気にしないというタイプの人だったのです。

その為、僕は自分のプレゼンに、

『この提案で良ければ、今日この場で役割分担を決めてすぐに取り掛かれるようにしたいのですが宜しいでしょうか。』
『良ければ今日このあと、パソコンに必要なツールをダウンロードして帰りますがいかがでしょうか。』

という内容を加えました。
結果、すぐにOKをもらえてプロジェクトにGOがかかったのです。

説得力を上げる提案の基本構成

さて、ここからは具体的なプレゼンの技術の話です。
まず伝えなければいけないのは、提案の話の構成についてです。

プレゼンテーションで誰かを説得したいのであれば、『PREP法』を使って話を組み立てることを強くお勧めします。

『PREP(プレップ)法』で分かりやすく話を組み立てる

PREP(プレップ)法とはコピーライティングなどによく使われるもので、分かりやすい順番で説得力のある文章を構成する手法です。プレゼンテーションにもその効果を発揮します。

具体的にPREP法の文章構成は以下です。

①結論(Point)・・・今日の提案内容を最初に話す
②理由(Reason)・・・その提案の理由をデータなどで説明する
③事例(Example) ・・・その提案に関する具体例を挙げる
④結論(Point) ・・・再度、提案内容を話す

要するに最初に提案したい内容を話し、その理由をデータを用いてを説明し、さらに具体的な例があれば紹介して、最後に再度提案内容を示すという形ですね。

以下は、ある展示会への出展を会社の幹部に提案する時の事例です。

①結論(Point)
〇月△日より東京ビッグサイトで開催される展示会へのブース出展を提案します。

②理由(Reason)
この展示会について一昨年と昨年のデータを見ると、来場者数は〇万人でこの業界の展示会としては国内最大のレベルです。業界大手のA社、B社も毎年出展していることから今年も昨年と同程度の来場が見込まれます。

出展料は□□万円と少し高額ですが、開催期間中の人件費などを考慮すると、本展示会で契約を2件以上取れれば損益分岐点を超える事になります。

③事例(Example)
昨年出展したC社を事例に挙げると、本展示会における契約件数は5件と考えられており、出展による収益はおよそ〇〇万円と算出されます。

④結論(Point)
以上のことから、この展示会へのブース出展は今後の当社のビジネスに大きく寄与するはずです。
再度ですが、〇月△日より東京ビッグサイトで開催される展示会へのブース出展を提案します。

聴く側からすれば、『何を提案するプレゼンなのか?』を一番最初に頭に入れた状態で詳細を聞く事ができるので頭の中が整理しやすいのです。

起承転結とPREP法の違い

とはいえ、日本には『起承転結』という言葉があり、物事を順序よく説明する時やストーリーを書く時などによく使われますよね。
これとPREP法とはいったい何が違うのでしょうか?

『起承転結』で提案する時の構成は以下のようになります。

①起・・・提案する前の背景や事前情報を話す
②承・・・提案に向けたストーリーの導入部分を話す
③転・・・ストーリーが転じる部分を話す。(起承転結では一番メインのパート)
④結・・・結論及び提案内容を話す

このように、起承転結は伝えたい事を1から順番に伝える方法ですが、ビジネスにおいては、特に何かを提案する際にはあまり向いていません。
なぜならば起承転結は分かりやすさというよりは『話を面白く伝える』ことをメインにした方法だからです。

提案される側(要するにプロジェクトをまとめる人や予算を決裁する人)にとって面白さはそれほど重要ではなく、分かりやすさの方が数倍重要ですからね。
但し、一部のセミナーや講演などで参加者の心を引き寄せたい時には使えると思います。

説得力を更に上げる提案のテクニック

上記の流れのようにPREP法を使って構成を考えてもらえれば、分かり易くて納得性の高いプレゼンテーションができます。これが基本です。

但し更に説得力を高めたい方は以下を注意してみて下さい。
PREP法をベースに下記をプレゼンに含めれば、更に素晴らしい提案になると思います。

『説得』と『論破』は全く違う

提案や説得というと、ほとんどの方が『論破』しようとしてしまいます。
『Aを実現させる為にはBをやらなければならない。しかしBをやる為にはCが必要だ。だから、Aを実現させる為には最初にCをやるべきだ。』

という形で論理的にストーリーを作るパターンです。

もちろん論理的な組み立てというのは必要なのですが、『相手を論破する=相手が納得して動いてくれる』とは限りません。
むしろ伝え方によっては逆効果で、『おっしゃる通りだけど何だか気に食わない。』と感じる人も出てきます。
(テレビのコメンテーターにもこんな人いますよね・・・笑)

論破できる人は賢いというイメージがあるかもしれませんが、それだけだと人は動かないのも事実です。

『中心経路』と『周辺経路』

そこで必要なのが説得の2つの経路、『中心経路』と『周辺経路』という考え方です。
これらをうまく組み合わせることによって、説得力は爆発的に高くなります。

『中心経路』とは論理、論証、深い思考を用いた説得のことを指すのに対し、『周辺経路』とは楽しいこと、前向きなイメージなどに結び付けて行う説得です。

上で触れた論破というのは中心経路的な説得になる訳ですが、先程申し上げた通り人間の心は『論理』だけでは動かないものです。
そこで必要となってくるのが『周辺経路』的な説得をプレゼンに加えることです。
この提案を実行に移すとこんな楽しい未来が待っています!というイメージを相手に持たせる訳です。

前節の展示会の例で言うと、

昨年この展示会に出社したC社は、これを機会に5社と新規契約し、今年の営業利益は大きく飛躍すると予想されます。
従業員数は当社とほとんど変わりありません。我々も同じように飛躍するチャンスだと思いますがいかがでしょうか?

なんて『周辺経路』の説得を付け加えれば、この提案を採用判断する人の心に響くはずです。

何度も言いますが、ポイントは『中心経路』と『周辺経路』の組合せるということです。
どちらか片方だけだと説得の威力が小さくなってしまいます。

数字の知識がない人に数字を使ってはいけない

『論破』に関連する話ですが、説得に数字を使って話をするのは必要とはいえ過剰に使いすぎても良くありません。
特に数字に強くない人に対して数字を多用することは逆効果です。
かえって相手を混乱させ、提案にOKを出しにくくなることも往々にしてあります。

統計学に詳しいマーケッターでありがちなのは、難しい統計分析をたくさん行って提案するパターンです。
難しい分析のグラフを多数見せられ、一体何を表しているのかもよく分からない数値を並べられても、『なんのこっちゃ分からん!』というのが聴いている側の本音です。
もっと言えば聞いている側は『狐につままれたような感じ』に受け取ってしまいます。

冒頭でも申し上げましたが、事前にターゲットの性格や思考パターンを抑えておく必要があります。
プレゼンのターゲットが数字に強くないのであれば実施した統計分析をなるべくシンプルに解説するか、もしくは難しい分析をやらずに説得を試みる事が必要なのです。

 

ちなみに先日、政治アナリストの伊藤敦夫さんがテレビ番組でこんなことを言っていました。

『数字は嘘をつかないが、嘘つきは数字を使う。』

これ、名言中の名言だと思います。
きちんとした調査方法で得られた数字は事実を表していますので絶対にウソはつきません。
しかし、嘘つきと言うのは数字を巧みに操るのですよね。

まとめ

いかがでしたでしょうか。相手を説得させるプレゼンテーションの技術、理解いただけたでしょうか。
冒頭にも書きましたが、プレゼンテーションは『説得』の場です。
いくら時間をかけて準備をしても相手を説得できなければ失敗ですからね。是非上記が参考になればと思います。

そして、『説得 = 論破』という考えもかなり危ないです。
中心経路と周辺経路をきちんと組み合わせて、相手が気分よく『よくわかった!OK!』と言ってくれるようなプレゼンを目指しましょう。

また、以下のブログ『上司をあっと言わせる !マーケティングリサーチ担当の為のレポート作成テクニック』も併せて読んでみて下さい。

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