作りたてホヤホヤの名産品が全く売れないワケ

こんにちは。マーケティングリサーチアドバイザーの
渡邉です。

 

突然で失礼ですが、みなさんは失恋した事はありますか?
もしくは受験に失敗したとか、就職に苦労したなどといった
経験はありませんか?

人間、生きていれば順風満帆という訳にはいかず
必ずといっていいほど苦難な事を経験しますよね。
ずっと幸せに、何も問題なく過ごす事なんて不可能です。

もっと言えば、そういった苦難を乗り越えた人生ほど
深みがあって面白く、仲良くしたいなあなんて
思うのではないでしょうか?

いきなり人生論を語ってしまってすみません(笑)
でも今日はそんな話をします。

ただ、人の人生や歴史についてではなく、
あなたの街や商品の歴史を効果的にあなたの商売に活かす
という話です。

人には人それぞれの人生があるように
あなたの商品や街にも、それぞれ背負ってきた歴史が
あるはずです。

その歴史を是非有効利用してしまいましょう。

 

人は物語に惹かれていく(すなば珈琲に学ぶ)

先日、山陰地方に家族で旅行へ出掛けたのですが
その時に鳥取にある喫茶店『すなば珈琲』に行ってきました。

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テレビなどで何度も取り上げられているので
ご存知の方もいらっしゃるのではないでしょうか。

この『すなば珈琲』、2014年4月に鳥取駅前店(1号店)が開店したので
比較的新しい喫茶店という事になるのですが
今では鳥取県の観光地ランキングで

第1位:鳥取砂丘
第2位:水木しげるロード
第3位:大山
第4位:すなば珈琲

と、名だたる観光名所に次ぐ堂々の第4位であり
鳥取にとって、なくてはならない存在となっています。

さて、なぜ『すなば珈琲』は大人気スポットに成長したのでしょうか?

日本で唯一の『スタバ』がない県

時をさかのぼる事、2013年。
今や街を歩いていればどこにでもある『スターバックスコーヒー』。
略して『スタバ』。

1996年に初めて日本に出店したアメリカ発のこのカフェの人気は
もはや説明するまでもありません。
しかし2012年まで、山陰地方(島根県と鳥取県)にスタバは
まだ進出してませんでした。

日本国内全体で見ても、人口が極めて少ない山陰地方。
スタバとしても収益の事を考えると出店しにくい地域だったのですね。

しかしながらその年の3月末。事件は起こります。
なんと、島根県(松江市)に初のスタバが開店したのです。

都道府県としては47都道府県中46番目の進出。
という事は、この時点でスタバが進出していない都道府県は
鳥取県のみという状況になってしまった訳です。

これは当時テレビなどでも大きく取り上げられました。
日本で唯一スタバがない県。
バラエティ番組などでも笑いのネタにされてました。

 

スタバはないが、日本一のスナバがある

そんな中、鳥取県の平井伸治知事が2012年に発したある言葉が
1つのきっかけを作ります。

「鳥取にはスタバはないけど、日本一のスナバがある」

という発言です。

 

これがインターネット上で大受けしました。
平井知事はしゃれっ気のある、面白い方ですね。
確かに鳥取砂丘という、日本一大きなスナバがあります。

これに目をつけたのが地元の飲食店企業です。
『スタバがないのだから、”すなば珈琲”を作れば面白いのではないか?』
という単純かつ斬新なアイデアが浮かびます。

そして2014年4月、鳥取駅前と国府町に『すなば珈琲』を
本当にオープンさせてしまった訳です。

このニュースは鳥取県内だけではなく、全国で取り上げられました。
スタバが無い県に『すなば珈琲』。
一見バカバカしくもありますが、マスコミが話題にした事もあって
開店以降、行列のできる喫茶店となったのです。

黒船襲来

しかし、2015年5月23日。『すなば珈琲』にとっては黒船襲来とも
言える大きなピンチが襲います。

この日鳥取県に初のスタバ、『シャミネ鳥取店』がオープンしたのです。

この時既に全国的な知名度があった『すなば珈琲』だけに
本家がついに鳥取に上陸したというニュースは瞬く間に日本全国を駆け巡り
ネット上でも「すなばは大丈夫か?」と心配する声があがります。

本物のスタバが来てしまったら勝ち目はないな・・・
ほとんどの方がそう思ったと思います。

しかし、この黒船に対し『すなば珈琲』は果敢に立ち向かいます。

鳥取駅前店はスタバオープンの初日から5日間、「大ピンチキャンペーン」を展開。
スタバのレシートを持参すればブレンドコーヒーを半額で提供し
スタバよりおいしくなければ無料にしたのです。

このキャンペーン効果もあって、すなば珈琲にはスタバに負けないくらいの
長蛇の列ができました。
自ら正直に「大ピンチ」と詠ったこのキャンペーン。
きっと地元の方々が「何とかしなければ!」と立ち上がってくれたのでしょうね。

その後、すなば珈琲にシャミネ鳥取のスタバの店長が来店し
『お互い頑張りましょう』とエールを送り、コーヒーを飲んで帰られたと聞いています。
スタバの店長、なかなか懐が深いです(笑)。

今後のすなば珈琲

鳥取にスタバが進出してかなりの年月が経ちましたが
現在もすなば珈琲はの人気は衰えることはありません。

それどころか、すなば珈琲を経営する会社の社長は
いつかアメリカに進出して、シアトルにあるスタバ1号店の横に
出店したいという夢を語っています(笑)

すなば珈琲の快進撃はまだまだ終わりそうにありません。

 

人は感情でモノを買う

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面白いストーリーは感情を揺るがす

『すなば珈琲』の物語でした。
読んでみていかがでしょうか?

すなば珈琲を知らなかった人も少し行ってみたい気持ちに
なったのではないでしょうか?

まあ、もし行ってみたい気持ちにならなかったとしたら
私の文章力が弱いからかもしれません(笑)

 

ただ、ここで私が言いたかったのは
何かモノを買いたい!とか、行ってみたい!という衝動は
『論理的』ではなく『感情的』に起こるという事です。

今回の『すなば珈琲』の例は、コーヒーの味はともかくとして
(もちろんおいしかったですよ!)
平井知事の言葉を基に「すなば珈琲」を作ったという
ユニークなアイデアが一般の人々に『面白い!』と思わせ
行ってみたいという衝動を起こさせるのです。

 

こんな風に、面白いストーリーを持っているお店や商品は
それをきちんと伝える事ができれば、ブランディングや
集客に役立てる事ができます。

これを『ストーリーマーケティング』と言います。

B級グルメがまちおこしに役立つ訳

例えば『B-1グランプリ』などに参加しているB級グルメも
ストーリーマーケティングと大きく関係しています。

 

『富士宮焼きそば』『横手やきそば』など
過去にグランプリをとった経験のあるB級グルメは
戦後の食糧難の時代に考案されたモノが多いです。

敗戦後の何もなかった時代。
皆、食べるモノに困りながらも、必死で生きていた。

そんな時、『とりあえずみんなのお腹を
満たす為に何か作ってあげたい。』
ある店主が考案した1つの焼きそば。

そんな思いで作ったものが、その土地の方々の一般的な
食事として浸透していった・・・

そんな感じで焼きそばを紹介されると
ちょっと食べてみたいな・・・と思いませんか?

 

しかし逆に、ストーリー性に乏しいモノはあまり興味を惹かない
いうのも事実です。

最近まちおこしの一環として、その土地で取れる食材を使った
料理のレシピを一般の方から募集し、大賞に選ばれたものを
その地域の名物にする・・・という取組みがよくあります。

アイデアとしては大変素晴らしいのですが
正直この手の取り組みで成功した事例はあまり見かけません。

その理由は、やっぱりその料理にストーリーがないから
なんですよね。

人間、昨日今日できたばっかりのモノにはあまり興味がわかないのです。

 

挫折、苦難が深いストーリーを作る

だからといって、ストーリーなら何でもいいという訳ではありません。
このブログの最初にも話した通り、人間も苦難や挫折を味わった
ことのある人の方が、奥深くて興味ありますよね?

逆に生まれた時からハッピーで、何も困らず生きてきた人間は
何だか薄っぺらいですよね?(笑)

街やモノもそうで、困難を味わっていればいるほど
色んな人が興味を持ってくれます。

すなば珈琲でいえば

  • 47都道府県中、唯一のスタバがない県になってしまったこと。
  • 開店後、スタバが鳥取に進出してきたこと(黒船襲来)

というところがポイントでしょうか。

 

上記を参考に、
是非ご自身の商品や街について『ストーリー』を作ってみては
いかがでしょうか?

 

個性的で苦難に満ちたストーリーであればあるほど
抜群の集客効果をもたらしてくれるはずです。

 

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