【アンケート集計の基本】初心者必見!クロス集計こそ集計の基本であり分析の全て

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こんにちは!
マーケティングリサーチアドバイザーの渡邉俊です。

毎月東京で『アンケートマーケティングリサーチ講座』というセミナーをやっていますが、その中で毎回多くの方から聞かれる質問があります。

それは、
『私は数学が苦手なんですが、それだと定量調査(アンケート調査)って無理ですよね?』
『定量調査と一緒に統計学も一から勉強したいのですが、どんな本がお勧めですか?』
『実は僕、文系なので数字に弱いんですよね・・・』

などなど、数字の取り扱い(特に統計学)に関する質問です。

アンケートというのは『定量調査』の手法の1つです。
数字を扱うので、数学、特に統計学の知識が必要になります。
その為、数字が苦手という方はアンケート調査の集計を毛嫌いしてしまう傾向があります。

ですが、統計学の知識がないと分析は絶対にできない訳ではありません。
高度な分析を行うのなら必要ですが、まずは小学校で習う四則計算(足し算、引き算、掛け算、割り算)さえできれば全然問題ないです。

僕自身も日々アンケート調査の集計表を片手に分析を行っていますが、その中でやっていることの9割は簡単な四則計算です。
もっと言うと四則計算を使った『クロス集計』が分析のメインです。

エクセルが使える人ならば、「ピボットテーブル」という機能を使えば何かツールを購入しなくても効率よく簡単にできます。
マーケティングリサーチはこの『クロス集計』こそが非常に重要であると、僕自身日々感じているのです。

もちろん重回帰分析や因子分析、クラスター分析・・・と言ったちょっと高度な統計分析をやる時もありますが、それは極めて特別な場合です。

是非皆さんにはクロス集計を多用して自身のビジネス改善に役立ててほしいのですが、これを行うためにはリサーチを行う前の準備が非常に重要になってきます。

今日はその『クロス集計』という集計方法についてお話しします。

アンケート分析の初歩の初歩:データ集計には2種類ある。

アンケート調査は集計してナンボ

アンケートを実施したら、必ずやらなければならないのが『集計』作業す。
以前にも申し上げた通り、アンケートを実施した後に1人1人の回答を見て

『お!この人はうちの商品について良い評価をしてくれた!』
『この人、結構辛口だな・・・』

と一喜一憂し、そのあと何もしないなんて方がいらっしゃいます。
でもこれではアンケートを実施した意味がないのですよね。
きちんと『量』で見るのが定量分析です。

集計表をベースに回答者の意見にどのような傾向があるのかを分析して初めて意味のある調査になります。

そして、集計方法には大きく分けて2つの種類があることを覚えましょう。
それは『単純集計』『クロス集計』です。

単純集計とは?

単純集計とは、いわゆる回答者全体で集計した時の結果です。
よくGT(グランドトータル)とも呼ばれます。

例えば以下の様に、あなたのお店に来店した方200名に『当店のサービスに満足しましたか?』というアンケートを5段階評価で取ったとしましょう。
そして、

  • 『大変満足している』と答えた人が47名
  • 『まあ満足している』が58名
  • 『どちらとも言えない』が43名 だったとします。

これを比率で表すと、

  • 『大変満足している』が24%
  • 『まあ満足している』が29%
  • 『どちらともいえない』が22% ということになります。

要するに全体で見ると、『大変満足している』と『まあ満足している』の2つで53%なので、半分以上の方はある程度満足していると捉えられる訳です。

これが単純集計です。

クロス集計とは?

もしこれまで自分の事業についてアンケート調査を行った事がないのであれば、単純集計でも得られる知見は多いはずです。
数字にしてみると、意外と気づくことが多いのですよね。

しかしここでもう1歩踏み込んでみましょう。
というのは、もしかしたらあなたのお店の料理は『男性と女性で評価が分かれるかもしれない』ですし、『お客様の年齢によっても好みが分かれるかもしれない』ですよね。
これを知る為には単純集計だけでは無理があります。

そこでやらなければならないのが『クロス集計』です。

実施したアンケートの中で回答者の性別や年齢別(年代別)などの属性を聞いていれば、男女別または年齢別に集計してみます。
例えばこちらは上記の結果を男女別に分けて集計した結果です。
これを見ると男性は『大変満足している』+『まあ満足している』で63%とかなり高評価ですが、女性は42%であり、男女で差があることがわかります。

従いまして、クロス集計をしたことによって『お店の評価は男女で差があり、女性の方が比較的評価が低い』という事がわかるのです。

この例は、アンケートの中にあった設問『お店に対する満足度』と『回答者の性別』に関する回答の結果をクロスさせて集計したことになります。
このように質問をクロスして集計することを文字通り『クロス集計』という訳です。

【ここが重要!】クロス集計で大切なのは『調査票への仕込み』

さて、ここまでの説明を聞いてどう感じましたか?

『要はデータをクロスすればいいんでしょ? 簡単だね!』と思った方。

その通り、簡単なのです。

データをクロスさせて集計すればいいだけですからね。
先ほども申し上げましたが、エクセルなどの表計算ソフトが使えればすぐにできてしまいます。

ですが、僕が言いたいのはそこではありません。
ここで声を大にして言いたいのは、

『クロスさせる設問を調査票(アンケート票)に入れていなければクロス集計はできない!』

という事です。

当前ですがクロス集計で使えるのは、アンケート票に設定されている設問のみですよね。
ですから、アンケート調査をやる前にどんな分析を行うのかをじっくり検討し、それに応じた設問をきちんと『仕込む』必要があるのです。

これ、「超」が10個付くくらい重要です。
僕も色々な方のアンケート調査を見ていますが、『仕込み』がイマイチだった為に十分な分析ができなかった例は山ほどあります。

どんな『仕込み』を入れるべきなのか?
是非これをよ~く考えて調査票を作ってみて下さい。

※ちなみにその『仕込み』に関しては以下の無料メール講座でかなり濃い説明しています。
アンケート調査を行う為にかなり重要なポイントです。
無料なので是非登録して読んでみて下さいね。

 

事例)ジュエリーブランドのイメージ調査

なぜ『仕込み』がそんなに大事なのか、僕自身が過去に行った調査事例でちょっと説明します。
これは以前、あるブライダルジュエリーブランドのイメージ調査(アンケートによる定量調査)をやった時の集計結果(クロス集計表)です。

cross_data

調査対象:このブランドのカタログをWebサイト上で請求した方(有効回答数:651人)。

アンケートは18問で構成していましたが、その中で、

●カタログ請求後、このブランドのジュエリーを購入したか否か ⇒表頭
●このブランドのイメージに”個性的”というキーワードは当てはまるか否か(5段階評価) ⇒表側

の2つの質問の結果をクロスさせています。

ちなみに『表頭』とはクロス集計表の上部分の項目、『表側』とは左部分の項目の事を言います。

※以下が実際に調査をした時のWeb画面です。具体的な質問文などはこちらを確認してください。
またイメージについては”個性的”以外に9つのキーワードについて聴取しています。

●このブランドのジュエリーを購入したか否かの事実を聴いた設問

●このブランドに対して抱くイメージを聴いた設問
   (10個のイメージワードに対して5段階評価で聴取)

データを見ると、有効回答数651人のうち、このブランドを『個性的』と感じている人(=『よく当てはまる』または『当てはまる』を選択した人)は333+252=585人(89.9%)います。

しかし、その『個性的』と感じている585人のうち、実際にこのブランドのジュエリーを購入したのは164+101=265人(45.3%)しかいません。

ちなみに、『個性的』以外にも9つのキーワードについても同じ調査の中で聴取したのですが、
その結果を同じようにクロス集計したものが以下です。

『個性的』のイメージを強く持つ人の購入率が、他のワードに比べて極めて低い事がわかりますでしょうか?

つまりこのデータが物語っているのは、

このブランドに『個性的』というイメージを持っている人は多いが、そのイメージはブランド購入にあまり貢献していない。

ということです。

更に、このデータを見ると、『個性的』というイメージを持つ人は89.9%と高いのに対し、『おしゃれ』(52.2%)、『先進的』(35.0%)というイメージを持つ人はかなり少ない事がわかります。

という事は、このブランドのイメージは『おしゃれ』でも『先進的』でもない、変な感じで『個性的』という事が言える訳です。

その為、現在このジュエリーブランドでは、個性的な商品デザインの見直しを進めています。

『仕込み』とは何か?

以上のようなブランドイメージを聴取する場合は、いくつかのワードを評価してもらう方法が多いです。

しかし今回の場合、『個性的』というワードをアンケートの中に仕込んでなかったら絶対にこの結果は得られなかったはずですよね?

ではなぜ僕はこの時、『個性的』というワードをアンケートに仕込んだのでしょうか?

それはアンケート設計の段階で、

『もしかしたら一般の人は、このブランドに対してネガティブに個性的と思っているのではないかな?』

と思ったからです。

これが、アンケートの設計段階で僕の持っていた『仮説』ですね。

その仮説を検証する為にイメージについての質問の中に『個性的』というワードを追加し、また『おしゃれ』、『先進的』なども加えたのです。

要するに『仕込み』とは、『持っている仮説を検証する為の質問、選択肢を入れ込む』という事になります。

参考コラム)マーケティングリサーチもビジネスも『仮説思考』でなければ成功しない。

 

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渡邉 俊
●Lactivator代表
(マーケティングリサーチアドバイザー)
●一般社団法人KING OF JMK 代表理事
●日本マーケティング・リサーチ協会賛助会員

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⇒Lactivatorはマーケティングリサーチの学び場!

1977年群馬県生まれ。横浜市在住。
2001年に日産自動車(株)に入社。
以降、マーケティングリサーチ業務に従事。

2012年、地方の過疎化に自分のマーケティングノウハウで貢献したいと考え、
会社員のまま『Lactivator』を設立。
2015年より中小企業や個人事業主の方へのマーケティング支援も実施。

また故郷:群馬の活性化活動も独自で行っており、
2013年2月、群馬が誇る「上毛かるた」を使って県をPRするイベント
「KING OF JMK~おとな達の上毛かるた日本一決定戦~」を開催。
その後も毎年開催しており、キャンセル待ちが出る人気となっている。

更に群馬の観光活性化を目的としたスマホアプリ『札ッシュ!!上毛かるたGO!』を企画。
(株)クライム様が開発のもと、2017年5月リリース。

2013年:週末起業フォーラムより『第7回週末起業家賞』を受賞。
2016年3月に日産自動車を退社、独立。

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