
マーケティングリサーチの学び場『Lactivator』代表。自動車会社でマーケティングリサーチに従事後、誰でも気軽にマーケティングを学べる場として2012年に本サイトを開設。また故郷:群馬県の活性化の為、2013年より上毛かるたの日本一決定戦『KING OF JMK』を主宰。著書『上毛かるたはカタル』も発売中。
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こんにちは、マーケティングリサーチャーの渡邉俊です。
今日は、マーケティングの中でも基本中の基本である「ブランドって何?」というお話です。
皆さんは普段の生活の中で、「どこどこのブランドが好き」「どこどこの商品はブランドが高い」というように、「ブランド」という言葉をよく使うと思います。
仕事でも「ブランディングが大事です」「うちの会社はブランディングができていない」などと言いますよね。
しかしそもそも、ブランドやブランディングは日本語で言うと何を指しているのでしょうか。分かっているようでいない人が多いのですが、マーケティング活動を行ううえでは、絶対に知っておかなければいけない言葉です。
今日は、ブランディングの基本を、事例つきでわかりやすく解説します。
▼動画でも解説しています
ブランドとは「お客様に信じてもらえる約束」
まず質問です。
「ブランドって何?日本語で教えて」と聞かれたら何と答えますか?
マクドナルドの「M」やスターバックスのマークなど、ロゴやお店の名前のことだと想像する人が多いのではないでしょうか。
でも、それは正解とは言えません。
マーケティング的に言うと、ブランドとは『お客様に信じてもらえる約束』のことです。
例えば皆さんは、好きなYouTuberが配信している動画を何本も見ますよね。それは「この人の動画は面白い」「勉強になる」と信じているからです。
マクドナルドやスターバックスも同じです。
皆さんはマクドナルドと聞くと「友達と気軽に立ち寄れて、リーズナブルにハンバーガーが食べられるお店」だと信じているのではないでしょうか。スターバックスなら「少し静かな場所で気持ちを落ち着けたり、勉強や仕事をゆっくりしたりできる場所」と信じているのではないでしょうか。
お店側が「そういうサービスを提供します」と直接言っているわけではありませんが、暗黙の約束をしています。
これが『ブランドです。
ブランディングとは「イメージを作り、強くし、守る作戦」
マクドナルドやスターバックスは、お客様との約束を果たすために日々いろいろなことをやっています。
マクドナルドは、大通りなど誰でも入りやすい場所にお店を作ったり、レジの店員さんがいつもにこやかにお客さんから注文を聞いたりしています。スターバックスは、落ち着く場所になるように内装をシックにしたり、席にWi-Fiや電源を設置して勉強や仕事ができるようにしたりしています。
こうしたお客さんと交わしている約束を守る為のさまざまな活動が、ブランディングです。
ブランディングを一言で言うと、ブランドのイメージを作って、強くして、守るための作戦です。
まずお客さんにどんな約束をするか?
つまり、どんなブランドイメージを持ってもらいたいかを決めます。
そしてそのイメージを強くする為にどんな広告を打つか、どんなお店にするか、どんな商品を売るかを考えて実行するのがブランディングなのです。
※ブランドイメージの評価方法については、こちらのブログで解説していますのでご覧ください!
ブランディングで大切な「Do’s」と「Don’ts」
ブランディングを考えるときに大切なのが、「Do’s(ドゥーズ)」と「Don’ts(ドント)」という言葉です。
Do’s:ブランドイメージを守るために、やるべきこと
マクドナルドやスターバックスでは、自分たちのブランドイメージを守る為に構えをどうするか、内装にどんな色を使うか、椅子や机の高さをどれくらいにするかなどが社内ルールとして細かく決められているはずです。
なぜそんなに細かく決めるかというと、大企業になればなるほど多くの社員がブランドに関わるからです。社員によっては「こっちの色のほうがいい」「いや、こっちのほうがいい」といろいろな意見が出てきて、それぞれが自分の思うように行動してしまうとブランドイメージが定まらなくなってしまいます。
それを防ぐためにやるべきことを細かく設定する必要があるのです。
Don’ts:ブランドイメージを守るために、やってはいけないこと
逆にDon’tsは、ブランドイメージを守るためにやってはいけないことです。
例えばマクドナルドには「友達と気軽に立ち寄れる場所」というイメージがありますが、いきなり1つ2,000円のハンバーガーを売ったり、窓を全部なくして隠れ家のようなお店にしたりしたら、今までマクドナルドを頻繁に利用していた人は戸惑ってしまいます。
そしてそうしたことが続くと、だんだんお客さんもマクドナルドから離れていってしまうのです。
そのため自社のブランドを大切にしている企業は、やってはいけないこともDo’sと同じように文書にしてルール化しています。
社員が多くなればなるほど「もっと斬新なことをやるべきだ」という人が出てきます。
斬新なことをやるのは間違いではありませんが、これまでのブランドイメージとあまりにもかけ離れたことをやってお客様との約束を破ってしまうと、ブランドが壊れてしまいます。
事例:Nintendo SwitchとPlayStation 5
ゲーム業界で見てみましょう。Nintendo Switchは、「みんなで遊べて楽しい時間を過ごせる」というブランドイメージを持っている人が多いと思います。家の中でも家族と一緒に遊べますし、外に持っていって友達と遊ぶこともできます。
比較的操作が簡単なゲームが多いので、子どもだけでなく高齢者の方やゲーム初心者でも遊びやすいですし、CMもゲームの性能より友達や家族が笑っているシーンをたくさん取り入れています。
つまり、Switchは「たくさんの人と楽しく一緒に遊べますよ」という約束をブランドイメージとして売っているのです。
一方ライバルのPlayStation 5は全く違うブランドで売っています。
友達と一緒に遊ぶゲームもありますが、メインとなるのは超高画質でリアルな音響の本格的なゲーム体験ができるハードです。
どちらかというとコアなゲームファンをターゲットに展開していて、デザインも未来的で高級感があります。PS5は「最新技術で没入感のあるゲーム体験ができる」ということをブランドイメージにしているのです。
後追いは不利。オンリーワンを目指す
同じゲームでも、お客様と約束しているブランドイメージはまったく違います。これはビジネスを行う上ですごく大切なことです。
Nintendo Switchは2017年3月に発売され、PlayStation 5はその3年半ほど後の2020年11月に発売されました。
もしプレステが「僕たちもSwitchのようにたくさんの人と一緒に遊べるゲームを目指すぞ」とSwitchと同じブランドイメージを目指していたら、おそらく失敗していたでしょう。
なぜならビジネスは、後追いの企業のほうが圧倒的に不利だからです。Switchに勝つには膨大な広告費を投入しなければなりません。
だから敢えて、まだどの競合にもないブランドイメージを目指すことが大切です。
要するに業界の中でもオンリーワンを目指すことが成功の秘訣であり、ブランド戦略の基本です。
だからこそ、Nintendo SwitchもPlayStation 5もゲームとして両方成功しているのです。
人生にも当てはまるブランディング
最後に少し重たい話になりますが、これは人間の人生でも同じです。
自分自身をどうブランディングしていくかは人生で結構大事なことです。
自分は人からどんな人に見られたいか、自分はどんな人だと世間の人に約束するか?
そのために自分が普段から何をして、何をやらないのか?
そんなことを自分の人生に照らし合わせてみると、それが未来の自分を強くするブランド戦略になると思います。
仕事としてブランディングを勉強するのもいいですが、自分の人生の糧としてもブランディングを学んでいただければと思います。
まとめ
今日のポイントは4つです。
- ブランドとは、お客様に信じてもらえる約束
- ブランディングとは、ブランドのイメージを作り、強くし、守るための作戦
- Do’s(やるべきこと)とDon’ts(やってはいけないこと)を明確に決める
- 後追いは不利。業界の中でオンリーワンのブランドイメージを目指す
ブランディングは企業だけの話ではなく、自分自身にも当てはまります。是非ご自身のブランディングも考えてみてください。
よくある質問
Q1:ブランドとは、何ですか?
A1:ロゴやお店の名前のことだと思われがちですが、マーケティング的には、お客様に信じてもらえる約束のことを言います。
Q2:ブランディングとは、何ですか?
A2:ブランドのイメージを作って、強くして、守るための作戦のことです。どんなブランドイメージを持ってもらいたいかを決め、そのために広告、お店、商品をどうするかを考えて実行します。
Q3:ブランディングで、後追いの企業はどうすればよいですか?
A3:先行する競合と同じブランドイメージを目指すと、膨大な広告費がかかり不利になります。まだどの競合にもないブランドイメージを目指し、業界の中でオンリーワンになることが基本です。



















